HOME > タタキができるまで
高知の鰹の旬は春(4月~5月)と秋(8月~9月)の年2回。
春にかけて獲れるものを初ガツオ、秋にかけて獲れるものを戻りガツオと呼びます。
初ガツオは赤身が多く身も引き締まり、マグロでいう赤身になります。みずみずしく爽やかで、さっぱりとした味わいを楽しめます。一方、戻りガツオはまるまると太り、脂がのっていてトロ鰹とも呼ばれます。こってりと濃厚で、極上の味わいを楽しめます。
赤身の初ガツオ、トロの戻りガツオ、食べ比べてみるのも面白いかもしれませんね。
炙処では、太平洋側で水揚げされた一本釣り本ガツオを使用しています。高知県のカツオ漁は昔からとても盛んで、一本釣りという独自の方法で行われています。
一本釣りは、その名のごとく竿一本で魚を釣り上げる手法です。つり針には"かえし"がついておらず、釣った魚は手で外すのではなく竿を振って落とすという技術を要する釣り方ですが、カツオに傷が付きにくいため鮮度の低下を防ぐことが出来ます。
そのため、一本釣りのカツオは活きがよく品質も良いことで有名です。
炙処では、藁でタタキをいぶし焼いています。
最高の焼き加減になる焼き機を特注で作りました。
藁で焼くと何がいいのか?
強い火力で表面だけを炙ることができるため。
鰹の生臭さを消し、藁の香ばしい風味が付くため。
昔は、鰹が獲れる頃に麦藁ができていてどの家庭でも麦藁で焼いて食していたそうです。
鰹のタタキを作るのに藁焼きが最適ということで昔からの焼き方が引き継がれているのです。
藁でいぶし焼いたあつあつの鰹のタタキを氷水に漬け表面温度を急速に冷やします。
その後、冷蔵庫に入れてしっかり冷やし込みます。
二段階に分けて冷やし込みをすることによって鰹の旨味を引き出すだけでなく、ギュッと閉じ込めることができ、更に身の引き締まった最高の鰹のタタキを作ることができるのです。
二段締めによって旨味をギュッと閉じ込めた鰹のタタキを、新鮮なまま真空パックします。
そうすることで炙処自慢の本場高知の鰹のタタキの味をそのまま食卓へお届けさせて頂きます。
鰹のタタキの上に玉ねぎのスライスやネギなどの薬味をのせてニンニクを効かせて食べるのが高知流です。
高知の味をそのままお届けできるよう、タタキとの相性にこだわり抜いたタレに仕上げております。
ニンニクの効いたタレは一度食べたら忘れられない味です。
本場高知のタタキの味をぜひご堪能下さい。
タレはもちろん、あら塩もさっぱりしておすすめです。
当店自慢の特製タレは、たっぷり浸すことで、より美味しくお召し上がりいただけます。
また、「土佐ぬた」もタタキによく合います。
「土佐ぬた」とは、葉にんにく、味噌、酢、砂糖をすり潰して混ぜた土佐の伝統調味料です。
お子様にはタルタルソースもおすすめです。
鎌倉時代のことです。さあ今から船出という源頼朝の刀の下げ緒に食らいついてきた魚がいたそうです。それを見た頼朝が、「戦に勝つ魚が舞い込んで来たぞ。この魚は縁起がいい。これからは勝魚(カツウオ)と呼ぶのじゃ。」と言ったことから、その魚は勝魚と呼ばれるようになりました。
鰹は、古来から勝つ魚や勝男武士といった漢字をあてがわれ、おめでたい席には欠かせない魚です。ウサギはツキ(月)をよぶ、鳥は幸せをとりこむ、カエルは福かえると、縁起を担ぐ生き物はいろいろいますが、鰹は縁起も良く栄養も満点です。
ここぞという勝負事の時の力添えにいいのかもしれませんね。
大洋を回遊することで有名なカツオ。その筋肉を支える血合い部分は栄養の宝庫です。
カツオの血合肉には、魚に含まれるビタミン・ミネラル類のほとんどのものが含有されています。特にビタミンB類・D類が豊富に含まれており、疲労回復にとても効果的です。
また、DHA(ドコサヘキサエン酸)は脳細胞の成長を促して脳を活性化させ、EPA(エイコサペンタエン酸)は血液をサラサラにする働きがあるので、高血症や高コレステロール血症、動脈硬化などの生活習慣病の改善にも役立ちます。中性脂肪を改善する効果もあるので、ダイエット中の女性にも嬉しいですね。